広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    リーガロイヤルホテル広島社長に就任 / 室 敏幸 氏
    NEWSな人
    〝腸活〟切り札に市場創出へ 新工場マイ・フローラプラント始動 / 野村乳業 野村 和弘 社長
    8月に創業70周年 品質向上や人材確保に注力 / 鯉城タクシー 池田 浩直 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
ちいさな居酒屋 濵 / 濵岡 敦史 店主

築80年以上の古民家を改修した居酒屋で、8月に5周年を迎えた。常時50種類ほどのメニューをそろえ、店主の気まぐれで半分近いラインアップをほぼ毎週刷新。牛肉入りで甘辛く味付け、生卵にくぐらせて食べる「すき焼きコロッケ」など独自のメニューも考案し、常連でも定期的に新しい料理を楽しめる。
「料理や酒だけでなく、空間を楽しんでもらうのが居酒屋の醍だ いごみ醐味。小さな気遣いや感動をいつも提供できるように、接客には特に気を配る。お客さんもマナーが良い人ばかりで、いちげんさんでも気兼ねなく過ごせます」
 単品の注文に加え、90分の飲み放題付き7品4500円を基本に、予算に応じたコースを提供。アルコールも幅広くそろえる。
「お客さんに『次来るときはこの銘柄を入れておいて』と言われたら可能な限り用意するので、メニューに載りきらないほど酒の種類が増えた。自分だったらこうしてほしいと思うことを実現するのがモットーです」

    INFORMATION
  • ◆住所:南区東雲本町1-1-16
  • ◆電話:082-258-5077
  • ◆席数:20席
  • ◆平均予算:4500円
  • ◆営業時間:午後6〜12時
  • ◆不定休
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
ソルコムマイスタ / 田内 啓介 社長

ソルコムのグループで、電気通信工事を行っている。カープ好きの兄の影響もあり、初優勝した小学生の時からずっとファン。最後に日本一になった時には福山大学に在学中で、優勝した瞬間に急に「広島へいこう」と思い立ち、市内中心部へ。ところが到着したころには既に夜更けで、祭りの後の本通だけを見て明け方に福山へ帰ったのが懐かしい。
 ソルコム前身の光和建設が中区土橋にあり、仕事の後、試合終盤に無料開放されていた市民球場へよく行った。北別府選手の引退試合にも居合わせた。彼とは不思議な縁があり、自宅前の電柱の建て替えで設計を担当。ファンだと伝えたかったが、緊張で工事の説明をするのが精いっぱいだった。
 カープにはおとこ気あふれる選手が多く、見ていると胸が熱くなる。中でも、1992年の巨人戦での前田智徳選手のエピソードが印象深い。自身のエラーでランニングホームランになり、次の打席でホームランを打って勝ち越したのに、北別府選手の勝ち星を消してしまった悔しさからホームベースに戻りながら涙を流した。責任感が強く、熱い男だなと感じた。
 最近は月1回程度、妻と球場で観戦している。特に注目しているのは西川選手。入団当初はプロ入り前と異なるサードに配置されて結果を出せず苦しみ、外野転向後に今のように活躍できるようになった。苦しむ姿を見ていたからこそ応援したくなる。優勝する時には西川が中心にいてほしい。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
マツダの米国戦略

ロシア・ウクライナ戦争で東西の溝が深まり、グローバルサウスも各国の思惑の中で綱を引き合う。日中関係は原発処理水の放出を機に日本製品の不買運動が起きた。国際経済は一段と混迷の様相を強めており、マツダはどんな戦略を描いているのか、最重点とする米国市場の現状と将来展望を聞いた。
 顕著な変化が現れている。2018年度から販売台数構成比で米国が中国を再び上回り最多の27%を占める。米国法人のCEO時代(16年から5年)に手腕を振るった毛籠(もろ)勝弘専務が6月に社長昇格。米展開を加速する。マツダノースアメリカンオペレーションズの梅下隆一副社長は、
「都市部を中心にマツダ車が強い、または強くなるポテンシャルのある39地域に力を入れていく。プレミアムブランドに肩を並べられる店づくりの決意を示し、これに共感してくれなかった264店に退出していただいた。一方で賛同してくれた174店が新規に加わる。全545店のうち既に半数の272店が次世代店舗への移行を完了し、着手済みや予定を含めると369店に及ぶ。しっかりと運営してくれている地方の小規模店にはもともと無理な改装を依頼していない。販売台数ベースで全米の約9割を次世代店舗が担う計算だ。トップブランドの領域に近づいてきたと自負しており、今後もマツダの理念を伝えていく」
 人気の高いSUVを相次ぎ投入し、今年4月に発売した大型SUVのCX-90に続き、来春には同70を発売する予定だ。魅力的な車両と店舗を打ち出し、これまで販売店が値引きに充てることの多かった販売奨励金を抑制することで〝稼ぐ力〟を高めた。結果として、22年の米国市場の車両平均取引価格は18年に比べ約7000ドル増え、3万3700ドルに伸長。
「販売奨励金の抑制は業界の中で上位にある。新車購入者は数年後に手放す際に高値で売却しやすくなり、ブランド価値が上がっている。長年の課題だったマツダ車の再購入率は着々、業界平均に近づいてきた。高価格帯のCX-90の手応えがよく、当面は平均取引価格が上昇すると予想している。最大年産15万台のアラバマ工場稼働や新型車の投入など、成長加速へのピースがそろった。第3〜第4四半期でフル生産に近い状態へ持っていく」
 本年度の販売は前年度比22%増の36万7000台、25年度に45万台を掲げ、同社が参入する車種分類で現在のシェア4.9%から6%への拡大をにらむ。マイナス要因に働く政策金利の引き上げなどの動きも予断を許さない。北米で組み立てた車などを条件に、EV(電気自動車)税優遇も始まった。22年のEV販売台数(全メーカー)は前年比6割増の81万台で、全体の約6%に。しかしマツダはこの流れと一線を画し、カリフォルニア州限定で試験販売していたMX-30のEVモデルの扱いを終える。
「ロードマップに基づき、27年ごろにEV専用の新型車を予定するが、必ずしもEVでトップランナーになろうとは思っていない。一部の州を除き、まだ米国政府の見立てほど市場が活発化していないと思う。まずは来年発売するプラグインハイブリッドの反響に期待したい」
 充電インフラ整備や環境規制の実態は各国さまざま。補助モーター含め、多様な電動化技術を使い分ける独自の戦略を描く。

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